ロボテック戦略月次レター:米ヘルスケア銘柄が堅調
6月の世界株式市場 (MSCI ACWI、米ドルベース)は上昇しました。過去数カ月にわたってバリュー株が市場全体をアウトパフォームしていましたが、当月は一転してグロース株がアウトパフォームしました。この背景には、米連邦準備制度理事会(FRB)が、足元の物価上昇傾向にもかかわらず金融緩和策の長期的な維持を明確にしたことがあります。長期成長テーマにフォーカスしているロボテック戦略にとって、好ましい投資環境となりました。
米国や欧州で新型コロナウイルスのワクチン接種が更に進み、経済の正常化への期待が高まっています。変異型の新型コロナ感染拡大の懸念はあるものの、2021年のグローバル経済の見通しは明るさを増しており、多くの主要国で成長見通しが上方修正されました。
当月のロボテック戦略では、米国銘柄が全般的にプラス寄与となりました。中でもヘルスケア関連銘柄が堅調でした。糖尿病患者向け持続血糖値測定器の主要メーカーであるデクスコムは、同社の機器の使用対象が2型糖尿病(遺伝と生活習慣から発病する糖尿病で、糖尿病患者の大半は2型)に拡大されたことが好感され、プラス寄与となりました。全米でヘルスケア製品および医療保険サービスを展開しているユナイテッド・ヘルスが、デクスコムの測定器を試験導入しました。米国では糖尿病患者が急増しており、糖尿病の悪化に伴う医療コスト増を抑えるために、デクスコムの機器が活用されています。また、生活水準の向上とともに世界中で糖尿病患者が増加しており、デクスコムの機器の海外でのニーズも大きいとみられます。
ロボテック戦略月次レター(2021年6月の振り返り)をご覧ください。
米ヘルスケア銘柄が堅調: ワクチン接種の更なる拡大で、手術支援ロボット市場は年後半にも正常時の水準に回復へ
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