ロボテック戦略月次レター:倉庫自動化関連企業が好調
11月の世界株式市場は、新型コロナウイルスの新たな変異株(オミクロン株)感染拡大への懸念や米連邦準備制度理事会(FRB)や他の中央銀行の早期利上げ観測の高まりから、月末にかけて下落しました。
このような中、ロボテック戦略は堅調な企業決算を追い風に世界株式を上回るパフォーマンスとなりました。中でも半導体関連の組入銘柄が大きくプラス寄与となり、主として米国の保有銘柄の株価上昇が貢献しました。
インフレ高進の影響
高いインフレが継続し、FRB(米連邦準備制度理事会)がテーパリング(量的緩和の段階的縮小)のペースを速める態勢となってきましたが、テーパリングと金利上昇は避けられないことであり、新型コロナ感染拡大後の回復の大きな要素です。重要なことは、2022年にFRBが数回利上げしたとしても、過去の水準から見て依然非常に低い水準にあるため、引き続きバリュエーションの支えになるとみられます。
インフレは、原材料と労働力の2つに影響を与えます。原材料のインフレは、企業の仕入れ価格を押し上げるため、一般的には企業にとってマイナス要因となります。 しかし、当戦略でカバーしている企業はこれらの価格上昇を最終顧客に転嫁することに成功しているため、営業利益率への影響は限定的と見ています。
自動化促す労働力のインフレ
労働力のインフレは、ロボテック戦略にとって注目すべき動向です。 労働力不足や人件費上昇は、自動化需要増加の促進要因となるからです。一部の国や地域における人手不足に伴う賃金上昇圧力は、引き続き企業の経営に影響を与えています。特に倉庫や物流の分野では人手不足が最も顕著に見られ、これらの問題を軽減すると考えられる倉庫自動化技術を提供する企業にとっては、成長の好機になると思われます。当戦略では設定来、この分野は重要な投資先の一つであり、ビジョンシステムを提供するコグネックスやキーエンス、マテリアル・ハンドリングのダイフクやKIONグループなどを長期にわたって組入れてきました。これらの銘柄に加え、最近組入を開始した物流サービス・プロバイダーのGXOロジスティクスや倉庫ロボットシステムのオートストアなどの銘柄が恩恵を受けると見込まれます。
ロボテック戦略月次レター(2021年11月の振り返り)をご覧ください。
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