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テックセクターがメンタルヘルスとウェルビーイングに与える影響に対処するため、機関投資家が新たな連合を立ち上げ


(本プレスリリースは、アクサ・インベストメント・マネージャーズ(アクサ IM)が欧州現地時間2023年7月11日付で配信した英語原文を抄訳したものです。なお、  英語原文と翻訳内容に齟齬がある場合には原文が優先します。)
 

テックセクターがメンタルヘルスとウェルビーイングに与える影響に対処するため、機関投資家が新たな連合を立ち上げ


世界の機関投資家27社(運用資産総額2兆1,170億ドル、約296兆円)は、テクノロジー企業が最終消費者のメンタルヘルスとウェルビーイング(肉体的、精神的、社会的に良好な状態)に及ぼすネガティブな影響を緩和するための方針を定め、対策の実施を支援するため、共同でエンゲージメント・イニシアチブを立ち上げました。

新しいテクノロジーは日常生活を便利にし、あらゆる世代の人々を楽しませますが、同時に、メンタルヘルスやウェルビーイングに大きなネガティブな影響を与えることもあります。

調査によれば、人間の発達初期段階における画面の見過ぎは、うつ病や孤立を含む集中障害や行動障害を引き起こす可能性があります。インターネット、スマートフォン、メディア(TVゲーム、ソーシャルメディア、ストリーミングサービスなど)の使用が増えると、気分の落ち込み、葛藤、禁断症状、再発などの症状が現れる依存症が懸念されます。ソーシャルメディアはストレスの増加や自尊心の低下を招き1 、スクリーンやウェブ閲覧は睡眠の量と質に影響を与えます。2

このような影響を抑える規制が出始めており、テクノロジー、メンタルヘルス、ウェルビーイングをめぐる規制環境の急拡大を私たちは目の当たりにしています。

このような流れを受け、アクサ・インベストメント・マネージャーズ(アクサIM)とシコモア・アセット・マネジメント(シコモアAM)が発起人となり、新たな投資家連合が結成されました。この投資家連合は、ハードウェア、メディア、インターネット、ゲーム、ソフトウェア、エドテック(教育関連テクノロジー)、電気通信の各分野の企業とエンゲージメントを行い、企業の意識を高め、テクノロジー企業が最終消費者のメンタルヘルスとウェルビーイングの問題を軽減するための行動計画策定を確認します。

投資家連合は、テクノロジー企業が以下のようなグッドプラクティスを実施するよう促します。

  • 最終消費者のメンタルヘルスとウェルビーイングに対する依存症リスクと潜在的な悪影響を緩和するための方針を定め、対策を実施。
  • 事業規範、人権方針、リスク評価の枠組みにおいて、子供のオンライン上の安全を守るためのハイレベルなコミットメントを確立する。具体的な目標を設定し、進捗状況を開示。
  • ハイレベルのコミットメントは、具体的な目標/ゴール(テーマを考えると定量的なものではありませんが)によってサポートされることが必要。さらに、具体的な目標を設定することで、株主はこのテーマに関する企業の改善や進捗状況をモニター。
  • 有害なオンライン・コンテンツを報告する仕組みの開発、オンライン上の不正行為報告のための当局との協力、オンラインの安全に関する第三者との提携。
  • 自社製品のコンテンツ管理に関するガバナンス、透明性、情報開示。
  • オンラインの安全に関する教育イニシアチブや、テクノロジー、メンタルヘルス、ウェルビーイングに関するその他のイニシアチブへの支援。 

投資家連合の共同議長でシコモアAMのESGアナリストのマリー・ヴァリーは、次のように述べています。「テクノロジー企業への投資に関しては、常に責任投資アプローチに沿うことを優先してきました」

「エンドユーザーのメンタルヘルスとウェルビーイングに対するテクノロジーのネガティブな影響は、長い間、企業によって過小評価されてきました。デジタル上の権利、顔認識、AI(人工知能)倫理に関するエンゲージメント・アクションはすでに開始されていますが、私たちは、ユーザーのウェルビーイングがアクティブ運用ESG投資家にとって高まる関心事であることを、テクノロジーセクター企業に理解してもらうために力を結集します。具体的な政策および対策を先導していくことを目指しています」

同じく投資家連合の共同議長でアクサIMのESGアナリストのテオ・コトゥラは、次のように述べています。「私たちは、テクノロジーがウェルビーイングとメンタルヘルスに与える実際の影響について認識を高める第一段階にあります。このトピックに取り組む機は熟していると考えており、この連合を立ち上げました。まだやるべきことは多いため、意識を高め、テクノロジー企業がユーザーを保護し、企業の長期的なESGリスク低減のための具体的な行動計画を実施するよう促します」

「議論を始めることは第一歩であり、企業が建設的対話にオープンであることを切に望んでいます。私たちは、集団としてポジティブな結果を目指していますが、建設的対話が満足のいくものでない場合、投資家連合の各メンバーは、ESGスコアの格下げから、総会での経営陣に対する議決権行使や株主決議の提出に至るまで、それぞれ独自のエスカレーション戦術開始を検討するでしょう」

投資家連合には発足時に27社が署名し、今後数カ月内にさらに多くの企業の参加を目指しています。

投資家連合の声明全文(英語)についてはこちらをご覧ください。

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シコモア・アセット・マネジメントについて - ミッション主導型企業

2001年に設立されたシコモア・アセット・マネジメントは、上場資産投資に特化した資産運用会社であり、強い起業家精神に基づいて運営されており、ゼネラリ・インベストメントの資産運用会社エコシステムの
一部です。 シコモアは設立以来、持続可能な価値を創出する企業を特定してきており、長期リターンの提供にコミットしています。

シコモアの強みは、フィールドワーク・アプローチと、財務および非財務の基準を含む独自の企業ファンダメンタル分析モデルに基づいています。ESG(環境、社会、ガバナンス)のスペシャリスト10名を含む24名のアナリスト/ファンドマネージャーからなるチームは、株主、顧客、従業員、サプライヤー、市民社会、環境といったステークホルダーに対する企業の総合的なパフォーマンス評価に重点を置いています。

2020年にシコモアAMはミッション主導企業となり、「Bコープ(社会や環境に配慮した事業活動を展開している企業に対する国際的認証)」ラベルを取得し、社会に積極的に貢献するという意思(「善のための力」)を鮮明にしています。シコモアの使命は、すべてのステークホルダーのために、より持続可能で包括的な経済の発展のために投資することです。

シコモアAMは、責任投資における主要プレーヤーであり、FIR(責任投資フォーラム)、WDI(ワークフォース・ディスクロージャー・イニシアチブ)、IIGCC(気候変動に関する機関投資家グループ)のメンバーです。また、環境および社会的影響の定量化に継続的に取り組んでいます。

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