アクサIM、「スチュワードシップ・レポート 2022」日本語版を発表: 日本企業は依然ジェンダーダイバーシティに課題
アクサIMの日本拠点、ダイバーシティ促進に向けて35社1 の日本企業と対話を行い、前向きな進歩を確認しつつも、女性管理職比率の低さなどの課題を認識
アクサ・インベストメント・マネージャーズ(アクサIM)はこのほど、「スチュワードシップ・レポート 2022」 日本語版を発表しました。本レポートは、気候変動や生物多様性などの課題に関するアクサIMの環境・社会・ガバナンス(ESG)投資の進捗および投資先企業の対応に加え、ジェンダーダイバーシティ等の社会的課題に対する投資家のエンゲージメントが強化されていることを指摘しており、日本の上場企業のケーススタディも紹介しています。
アクサ・インベストメント・マネージャーズ株式会社(アクサIMの日本拠点、以下「アクサIM(日本)」)は、日本の上場企業におけるシニアマネジメントや取締役会のダイバーシティの水準は、他の先進国やアジア諸国の水準を全般的に下回っているとみています。そして、アクサIM(日本)では、こういったダイバーシティ水準の向上に向けたエンゲージメント活動を活発化させています。その背景には、東京証券取引所の市場区分見直し2 やコーポレートガバナンス・コードの改訂3 、多様性に関する指標の開示拡充を含むサステナビリティ情報等の開示の要請4 などの前向きな動きがあります。
日本のダイバーシティ問題に焦点を当てた活動の一環として、アクサIM(日本)は、39社の日本企業に対して、30%クラブ・フランスのインベスターグループ(取締役会などでの女性役員の比率を2025年までに少なくとも30%に引き上げることを目指すフランスの機関投資家グループ)が注目するKPI(重要業績評価指標)リストに基づいた質問状を送付しました。そして質問状の回答を基に35社5 と対話を行い、ワークライフバランスやセクシャル・ハラスメントなどの問題に対する取組みや、取締役会で女性が占める割合などのデータの開示を求めました。
対話を通じてアクサIM(日本)は、日本企業における女性の新卒採用比率はこの10年間で増加傾向を示しているものの、女性管理職比率は依然低い水準にあることを認識しました。また、女性取締役比率は社外取締役を含めると増加傾向にありますが、女性取締役の数値目標を掲げる企業は多くなく、その理由として、女性の社外取締役の確保の難しさや社内での後継者育成に時間がかかるといった課題が浮かび上がりました。
本レポートによれば、日本の上場企業との対話を通じて、アクサIM(日本)が注目している重要指標や開示を充実してほしい項目を伝えることができ、ほとんどの企業はダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DE & I)への取り組みや取締役会の多様性の向上に前向きで、今後も議論の継続を希望しています。
アクサIMは全世界でESG投資の推進に注力しており、日本市場における活動においても、それが極めて重要であると認識しています。一部の地域ではESG投資に対する疑念が見受けられるものの、当社は効果的で強固なスチュワードシップを通じて企業の行動に影響を与え、より良い社会を実現することがこれまで以上に重要であると考えています。
そして当社は、アクティブ運用を行う責任ある資産運用会社として、スチュワードシップを通じて、持続可能で公正な移行を後押ししています。スチュワードシップ・レポートは、スチュワードシップに関する透明性へのコミットメントを示すものです。
アクサIMの「アクサIMスチュワードシップ・レポート 2022(日本語版)」をご覧いただくにあたっては、こちらをクリックしてください。
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