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米国ハイイールド社債市場


2024年1~3月期の市場動向

市場が、予想を上回るインフレ・データを消化しながら、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始が後ろにずれるという予想を織り込もうとしたために、国債利回りはこの四半期に比較的大きく上昇しました。米国の国内総生産(GDP)は引き続き市場予想を上回る成長を示しており、こうした良好な経済状況が、ハイイールド社債市場にとって望ましいファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)状況を提供し続けているものと見ています。

米国ハイイールド社債市場のうち、BB格市場のパフォーマンスは+1.23%となり、B格市場では+1.60%となりました。また、CCC以下の格付けの社債市場では+2.86%のリターンとなりました1 .

国債に対するスプレッドは縮小を続け、米国ハイイールド市場としては低水準の324ベーシスポイント(bp)に達しましたが、利回りは7.88%となっており2 、ハイイールド市場への投資家には引き続き魅力的な水準にあると見ています。ハイイールド市場は発行市場でも流通市場でも活発な状況が続いていると思われます3

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需給状況について

ハイイールド市場がプラスのリターンを続けていく上では、需給状況は引き続き重要な要因の一つであると見ています。ハイイールド分類ファンドの資金フローは依然として比較的高い水準にあり、また、発行市場では純発行額はマイナスのままであり、借換え目的での発行割合が多くなっています。

今年に入って、ハイイールドから投資適格に格上げされた債券(ライジング・スター)の総額(64億ドル)は投資適格からハイイールドに格下げされた債券(フォーリン・エンジェル)の総額(25億ドル)よりも多い状況が続いていますが、昨年の水準を達成するのは難しいと見ています(昨年のライジング・スター1350億ドル、フォーリン・エンジェル240億ドル)4

新規発行総額は今年2024年では大きく増加しています。1~3月期の発行総額は876億ドルとなり、昨年10~12月期の421億ドルから108%の増加となり、また前年1~3月期の405億ドルと比べると116%増となりました。当期の新規発行の多くの部分は借換えによるもの(全体の84%)であり、そのうちのほぼ半分が担保付きでした5

米国のレバレッジド・ローン市場では、新規発行市場が活発となり、今年1~3月期にインスティテューショナル・ローン(タームローン(通常1年以上の貸し付け)のうち元本を期日に一括返済する長期タームローン)の発行総額が3170億ドルに達しましたが、この総額は、市場の歴史の中で2017年1~3月期の3310億ドルに次ぐ二番目に多い水準となりました6 .

ハイイールド社債市場の流通市場では、市場の比較的潤沢な資金によって取引状況は活況であり、パフォーマンスについて追加的なリターンを生み出しています。

売買額は年間を通じて過去の平均を上回る水準で推移してきましたが、最近の特異な状況が市場の注目を集めたため、やや減少しています。 

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ファンダメンタルズについて

ファンダメンタルズは全体的に健全に推移していると見ています。企業毎のばらつきの増加や特異な事例、ディストレスト・エクスチェンジ(経営難に伴う債務交換)が今後デフォルトにつながる可能性など、当社グループが注意深く観察している主要な課題が徐々に表面化してきました。

これは特に、今日の金利が上昇する環境の中で事業運営に必要な財務上の柔軟性を持っていない比較的規模の大きい特定の資本構成を持つ企業において顕著になってきました。これらの多くは、比較的資本集約的な企業であり、借入れコストの低い資本を調達するニーズが強いと思われます。同時に、こうした企業は、支払利息の増加に合わせる為に、コストを転嫁することや、売上(ひいては収益性)増加に必要な設備投資に関する高い課題に対処することに苦しんでいると考えられます。

短期的には当社グループは、特定の資本構成内でどのようにポジションを取るのか、また、特定の資本構成をどのように回避するのか等、アクティブ運用戦略によって生み出される価値があると、考えています。

 

(オリジナル記事は4月10日に掲載されました。こちらをご覧ください。)

本資料で使用している指数について

ICE BofA 米国ハイイールド社債指数:ICEデータ・インデックス社が公表している米国社債の値動きを示す指数です。また、ICE BoA 米国ハイイールドBB格指数、ICE BoA 米国ハイイールドB格指数、ICE BoA 米国ハイイールドCCC格以下指数はそれぞれ、BB格、B格、CCC格以下の米国社債の値動きを示す指数です。

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