成長株から割安株の時代へ、そして「究極の割安株」とは
市場では成長株優位の局面と割安株優位の局面がそれぞれ訪れます。
2009年からは金融緩和策の恩恵を受けIT企業を筆頭に成長株が好調なパフォーマンスで市場をけん引してきました。また、2020年の新型コロナ感染拡大後の世界経済の回復局面においては、この傾向が続きました。しかし、コロナ禍やウクライナ危機を背景としたグローバルサプライチェーンの混乱による物価上昇から金利上昇局面に入ると企業の成長性に不透明感が高まり、成長株は下落し、割安株への関心が高まってきています。
そのような中、新興国小型株市場のパフォーマンスが堅調です。新興国には、現地の文化やニーズにきめ細かく対応し、主に地域において着実に事業展開する中小型企業が多く存在しています。しかし、新興国小型株は、投資地域が多岐にわたり、投資対象銘柄も膨大で、アナリストのカバレッジには限界があります。そのようなことも背景にあり、世界の機関投資家からは投資対象として見過ごされがちで、魅力的な投資機会が残されています。いわば「究極の割安株」と捉えることもできるでしょう。
まず、下のチャートをご覧ください。これは益利回りを縦軸に、配当利回りを横軸にしたものです。益利回りは、1株当たり純利益を株価で割ったものです。益利回りが高いほど割安と判断されます。益利回り、配当利回りとも際立って高いアクサIMの新興国小型株戦略の割安さは、主要株価指数や新興国関連および割安株関連指数と比較しても突出しています。
次のチャートは、各主要株価指数および新興国小型株戦略のPER(株価収益率)です。益利回りの逆数で、利益面から株価の割安、割高を判断します。PERで見てみても、新興国小型株戦略は主要株価指数よりもはるかに低く、投資対象銘柄が割安で放置されていることを示唆しています。
最後のチャートは各主要株価指数および新興国小型株戦略のPBR(株価純資産倍率)です。株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているかを示しています。PBRが1倍であれば、解散価値と株価が同じ水準となりますが、新興国小型株戦略のPBRは1倍を下回っており、大きく割安であることが分かります。
割安株が優位となる市場環境の中、「究極」的に割安なアクサIMの新興国小型株戦略で、中長期的に魅力的な投資機会の恩恵を追求できるとみられます。そして、新興国小型株戦略を保有することで、ポートフォリオにおけるリスク分散効果が期待できると考えられます。
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