エンゲージメントおよび議決権行使の実践:カルフールの場合
投資先企業とのエンゲージメントは、当社の業務の中でも最も重要なものの一つです。投資先企業との対話は、変化を促す大きな可能性を秘めており、当社がスチュワードシップを重視するのはそのためです。
当社の目標は、すべての投資先企業を、より持続可能な未来へと導くことです。2021年に、当社は気候変動と生物多様性の喪失に対する取り組みを強化し、そしてコーポレートガバナンスと社会的課題に関するエンゲージメントをさらに進化させました。ジェンダーダイバーシティは、社会的インパクトの報告において重要な位置を占めており、リーダーシップ・チームのダイバーシティを高める利点に関しては、ハーバード・ビジネス・レビューが発表した研究によると、多様なリーダーシップ・チームを持つ企業は、新しい市場を獲得する確率が70%高いことが明らかになっています。
カルフールに対するエンゲージメントおよび議決権行使の詳細については、下のリンクからケーススタディに関するレポート(英文、PDF)をご覧ください。
当社のアプローチ
2021年に行われたフランスのスーパーマーケット大手カルフール・グループの経営陣と30%クラブの投資家メンバーとの対話から、カルフールがジェンダー平等目標を達成するためのアクションプランを策定・整備したことが明らかになりました。今のところ、今後の見通しは明るいとみています。
2020年末時点でカルフールの従業員全体に占める女性の比率が58%なのに対し、経営幹部では18%でした。幹部レベルでの厳格なダイバーシティ目標はまだ設定していませんが、2025年までに主要ポジションの女性比率を40%、上位200の管理職では35%に引き上げるプランをすでに導入しています。ジェンダー平等は役員報酬体系に組み入れられており、2021年からグループの従業員全体ならびに事業を展開する国の管理職にも適用されています。
カルフールは女性従業員を職場での暴力から守り、ダイバーシティと機会均等を促進する条文を盛り込んだグローバル貿易協定に署名しました。また、主要な事業分野ではジェンダー平等に関する監査を実施しています。当社はジェンダー平等を推進するカルフールの取り組みを評価し、ジェンダーダイバーシティの目標に向かう同社の動向を見守っていきます。
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