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グリーンボンドをめぐる市場の通念上位3

  • 2024年3月26日 (5 分で読めます)
主なポイント
グリーンボンド市場は環境面での成果だけでなく、従来の債券市場と比較して競争力のある金融的リターンをもたらす可能性があると見ています。
グリーンボンド市場はその流動性と多様性の向上により、隙間的な投資対象から主流の投資対象へと変化しました。
市場が成長するにつれ、この資産クラスに投資できるように、投資家が利用できる様々な戦略もまた成長してきました。

グリーンボンド市場が現在提供する幅の広さや多様さにもかかわらず、この資産に関しては根強い誤解がまだあると考えています。 本稿ではそうした市場通念について、アクサIMグループの考えを皆さんと共有したいと思います。

市場通念1:グリーンボンドは従来の債券に比べて利回りが低い

グリーンボンドは従来の債券と同様に機能し、その利回りは市況や発行体の信用ファンダメンタルズなど様々な要因により左右されます。また、重要な点として、グリーンボンドにより資金調達される環境関連プロジェクトは、発行体のリスクやパフォーマンスに直接影響を及ぼすものではありません。

下記グラフが示すように、グリーンボンド市場は現在、従来の債券市場と比較して魅力的な利回りを提供しており、過去7か年(暦年)のうち5か年で従来の債券市場の利回りを上回っています。

各年(暦年)のパフォーマンス

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出所:Bloombergのデータを基にアクサIMグループが作成。 2024年2月29日現在

グリーンボンド指数:ICE BoA グリーンボンド指数、グローバル・ブロード指数:ICE BoAグローバル・ブロード指数を参照。それぞれユーロ建て、100%ヘッジ後トータルリターン。

投資家にとって、グリーンボンド市場は現在魅力的な利回りを提供する一方で、低炭素経済への移行に資金を向ける発行体への投資も可能にします。さらに「グリーニアム」(グリーンボンドと従来の債券の間の利回り差)は縮小の方向に進展し、現在では等価に近づいています。2024年2月29日の時点で、グリーニアムは平均してユーロ建てグリーンボンド市場でおよそ2ベーシス・ポイント(bp)でした。


市場通念2:グリーンボンドは隙間市場の投資家用である

10年前に市場が初期段階にあった頃には、この通念は当を得たものだったかも知れませんが、今日の市場にとっては、これはもはや古い認識であると見ています。グリーンボンド市場は近年、発行体基盤の拡大と流動性の向上を特徴として成長を遂げてきました。そして、これがセクター別・地域別の多様化につながりました。グリーンボンド市場の発行体では、ソブリン債が占める割合が拡大しているだけでなく、社債の多様化も進んでいます。

この進展は、低炭素経済への移行の必要性に対する認識の高まりと相まって魅力的な投資機会を表し、大半の投資家にとってグリーンボンド市場をグローバルな配分の中で信頼できる投資対象として位置付けるのに役立ちます。


市場通念3:グリーンボンド市場は比較的小さい

グリーンボンド市場は過去10年で拡大し、企業、政府、機関部門からの発行体数が増加しています。 図が示すように、2023年の厳しい市況にあっても、グリーンボンドの発行額は4,220億ドルの過去最高額を記録しました1 。このトレンドは2024年に入っても継続し、発行体数は現在740を超え、発行残高は1兆6,200億ドルの規模に上ります2 。この成長により、グローバル各地から長短デュレーション、トータルリターンの戦略及ぶ多様な投資戦略の構築化が可能になり、また、広範な債券市場全体に似たアルファの源泉が提供されることが可能になります。

毎と仕事のグリーンボンド発行額の推移 (単位:10億ドル)

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出所:Bloombergのデータを基にアクサIMグループが作成。 2024年2月29日現在

過去数年で、「従来型の」投資家の関心に明らかな変化が見られました。投資家は環境面におけるプラスのインパクトへの貢献を高めようと目指す一方で、このような高度な多様化と流動性の向上により急速に成長する市場を組み入れようとしているので、アクサIMグループは、投資家のグリーンボンド市場投資への関心が今後も続くと予想しています。

 

(オリジナル記事は3月15日に掲載されました。こちらをご覧ください。)

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