COP29は実現を可能にするCOPとなるか
国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)は、絶妙なタイミングで開催されると見ています。
2024年11月11日~22日までアゼルバイジャンのバクーで開催される同会議は、今年世界中で実施された数多くの選挙の中でも米国大統領選挙の直後に、そして世界でますます増える異常気象現象や中東およびウクライナの紛争に対処する中で開かれます。
今年の会議では、世界的な気候対策について昨年行われた史上初の実績評価について、また昨年のCOP28で合意された化石燃料からの段階的な移行への呼びかけについて追跡調査を行う必要があります。
議長となるムフタル・ババエフ氏は2018年よりアゼルバイジャンの環境天然資源大臣を務めており、「アゼルバイジャン国営石油会社(SOCAR)」と密接な関係にあります。
アゼルバイジャンはCOP28を主催したアラブ首長国連邦と同様に、経済が石油とガスの生産に大きく依存しており、その規模は国のGDPの約半分および輸出収入の90%以上を占めます1 。
会議は短期的に化石燃料からの移行を目指す具体的な行動にはつながらないかも知れませんが、当社グループの見解では、地政学的リスクと中東紛争の悪化という現在の状況が、もっと大きな影響がある問題を提起していると見ています。つまり、今日の石油および液化天然ガスの供給の約20%がホルムズ海峡を通過しており2 、供給の途絶はエネルギー価格に上昇圧力をかける可能性があると見ています。その場合、エネルギー安全保障の責務と共に、エネルギー需要の先行きに影響を及ぼすと考えられます。このことは今回のCOPで将来の二酸化炭素排出量データに関して論議を呼びそうです。
他方で、COP29における主要な交渉では気候資金に焦点が置かれることが予想されます。気候変動に対する野心については、国が決定する貢献(NDC)の強化版を提唱し、また、COP28で発表された2030年再生可能エネルギーとエネルギー効率目標を前進させることに限定される可能性が高いと、当社グループは考えます。
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